国土交通省は4月22日、投資家保護の観点を踏まえた不動産特定共同事業の規制のあり方や今後の施策の方向性について検討を行う「ESG投資を踏まえた不動産特定共同事業等検討会」の中間とりまとめを策定して公表した。昨年9月の設置から、これまで3回にわたり議論してきた内容をとりまとめたもの。
今回のとりまとめでは、具体的な検討課題として(1)不動産特定共同事業の適切なガバナンスの確保、(2)不動産と社会の関わりを捉えた規制の適正化、(3)ブロックチェーン技術活用によるトークンの取扱い、の3項目について今後の取り組みの方向性を示した。
「不動産特定共同事業の適切なガバナンスの確保」では、1)区分所有不動産投資契約について、2)LPS(投資事業有限責任組合)・LLP(有限責任事業組合)の活用可能性、3)広告記載事項の充実等、4)特例事業の一般投資家制限について、の今後の検討の方向性を示した。
「不動産と社会の関わりを捉えた規制の適正化」では、1)不動産特定共同事業の範囲の見直し、2)1号事業における他業との関係・あり方、3)特例事業者が行うことができる事業の範囲、4)ESG情報の開示について、の今後の取り組みの方向性を示した。
「トークンの取扱い」については、各国の最新動向を把握する一方、トークン発行による資金調達に必ずしも限定せず、不動産に係る新技術の動向について、投資家保護・適切な投資促進のために必要な制度的措置を順次実施することとした。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。