4月22日、東京都の新型コロナウイルス対策のための3574億円の2020年度4月補正予算が都議会本会議で可決・成立した。今年度中の1.5兆円の実質無利子融資への準備など、中小企業支援を強化する。
中小企業向けの実質無利子融資は今年度1.5兆円の枠を用意。緊急融資に係る預託金の増額、信用保証料への補助や3年間の利子補給を行い、実質無利子融資とするため、この補正予算で1964億円を計上した。
すでに行っているテレワーク導入のための機器費など経費助成は、3000社の利用を見込み80億円を計上。250万円を上限に全額補助する。これもすでに開始している、テレワーク導入体験モデル事業についても2億円を用意。3月から行っている新型コロナの影響で収入が減った中小企業従業員への上限100万円、返済期間5年間の無利子融資のため、さらに7億円を計上した。
業界団体向けには中小企業新戦略支援事業として1億円を計上。新型コロナの影響を受けた各業界団体が行う、経営課題の解決に向けた取り組みを支援することで、中小企業の危機突破に役立てることを狙う。助成限度額は1000万円で補助率は5分の4以内となっている。
都では今回の補正予算を含め、総額8000億円規模の新型コロナ対策を行うとしている。小池百合子知事は閉会後、今後の対策について、産業との兼ね合いの難しさに触れたうえで「いったん警戒を緩めるとこれまでの(自粛など)がまんの効果が吹っ飛んでしまう。専門家の意見の他、国の判断を注視して考える」と説明した。
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