不動産経済研究所(東京都新宿区)は4月16日、3月と2019年度の首都圏と近畿圏のマンション市場動向、首都圏の建売市場動向を発表した。首都圏の3月のマンション新規発売戸数は新型コロナウイルスの影響もあり前年同月比35.8%減の2142戸となった。契約率は2.2ポイントダウンの70.0%で、購入希望客が付く大型物件の発売で下落は低く抑えられた。
新型コロナの影響でデベロッパーが新規発売を絞った。大型物件のあった東京都区部は30.6%減だったが、都下が53.4%減の146戸、埼玉県が68.2%減の98戸など減少幅が大きかった。1戸当たり平均価格は6.0%下落の6156万円、m2単価は2.7%上昇の97.3万円。2019年度の首都圏マンション新規発売は前年度比22.0%減の2万8563戸で1992年度の2万8460戸以来の3万戸割れ。1~3月が前年同期比35.4%減となったことが響いた。
近畿圏の3月の新規発売戸数は前年同月比5.5%増の1528戸で3カ月ぶりの増加。契約率は11.4ポイントダウンの69.2%。1戸当たりの価格は11.4%上昇の4905万円、m2単価は13.7%上昇の76.2万円。2019年度では前年度比13.1%減の1万7452戸となった。
首都圏の3月の建売住宅市場動向は新規発売が前年同月比86.4%増の669戸。契約率は2.6ポイントダウンの35.6%だった。1戸当たりの平均価格は5.7%下落の4732.5万円。2019年度の新規発売は0.1%増の4757戸だった。
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