大和ハウス工業(大阪市)は4月15日、中国・大連の持分法適用関連会社である大連大和中盛房地産有限公司が、裁判所により強制清算が行われることを発表した。2019年に現地合弁先から派遣された取締役による横領事件が発覚。ガバナンス改善のために議決権の改善を申し入れたが、認められなかったため清算に踏み切った。
大和中盛は大連でマンションやサービスアパートメントの開発を手がけ、サービスアパートメントは1648戸、「イワシャンゼリゼ」と呼ばれるマンション852戸、店舗111区画の開発を行った。現在は「イワセイカイ」というマンション2120戸の開発を行っている最中だが、裁判所による清算後、競売にかけられる。大和ハウスによると持分比率が83.65%にもかかわらず議決権比率が50%にとどまっており、合弁先に改善を申し入れたが理解が得られなかったという。同社は他にも関連会社があり、中国事業は継続する。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。