賃貸管理業の業界団体である全国賃貸不動産管理業協会(全宅管理、東京都千代田区)と日本賃貸住宅管理協会(日管協、東京都千代田区)は4月1日、賃貸管理業の人材育成を共同で行っていくことを発表した。合同の研修を行う他、それぞれの取り組みの相互連携なども実施していく。
全宅管理は6227事業者、日管協は1666事業者が会員となっている。共同推進では、2団体合同での研修や情報提供などの実施へ協議を行う。また両団体がそれぞれ行っている内部研修も、それぞれの会員が相互に利用できるように検討をしていく。賃貸管理業界においては、各団体で資格がばらばらだったものを、「賃貸不動産経営管理士」に全日本不動産協会(東京都千代田区)も含め統一。2019年は前年比27%増の2万3605人が受験している。
また、3月6日に賃貸管理業の登録制度や業務管理者の設置義務などを盛り込んだ「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案」が閣議決定され、今通常国会で成立する見込みであることなど賃貸住宅管理業を取り巻く環境の変化の下、人材育成が急務となっている。
両団体では今回の事業推進を踏まえ、将来的には他団体との連携も視野に入れているという。全宅管理の佐々木正勝会長は「今回の共同推進により、賃貸管理業界が信頼産業としての地位確立の一助になるよう、本会として積極的に取り組む」とコメントを寄せた。日管協の末永照雄会長は「共同推進を契機に、これまで蓄積した研修ノウハウを生かして、有資格者を含めた多くの賃貸管理業従事者に研修等を提供することで、業界のさらなる発展に貢献していく」とした。
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