スウェーデンハウス(東京都世田谷区)は賃貸住宅事業に注力する。2018年に発売した賃貸住宅商品「RAD HUS(ラド・ヒュース)」の地主への提案を進めていく。販売額を5年で10倍にすることを目指す。
「ラド・ヒュース」は2018年に発売。同社の戸建ては木質パネルや木製サッシを使った高気密・高断熱や北欧風の外観が特徴。2×6工法の躯体や樹脂とアルミの複合サッシを採用するなど戸建てと仕様は違うが、千葉県での物件のC値の実測値は1.5と1.7で、北海道で求められる数値よりも良かったという。
このほどJR武蔵野線新座駅から徒歩20分程度の、埼玉県新座市内で竣工した物件はメゾネットが3戸の2階建てで、延床面積は201.5m2。各戸の面積は65.76m2の2LDK。月賃料は約13万円。北欧風の青い外観や室内の木質の壁などが特徴。オーナーは1990年からこの一帯で賃貸住宅を運用し、24棟を保有。多くの物件が建て替え時期を迎え、ファミリー層が長く住む競争力があるとして「ラド・ヒュース」を選んだという。
「ラド・ヒュース」は発売から2年で15棟の注文があり4棟を竣工。年間1000棟以上を販売する戸建てよりも少ないが、竣工前に入居者が決まるという。戸建ての坪単価は80万円超だが、「ラド・ヒュース」は60万~65万円程度で、地主から戸建てより低価格を求める声に応えて開発した。スウェーデンハウスでは東京支店を中心に賃貸住宅の販売を強化。大川保彦・営業企画部長は「現在は賃貸住宅の販売は年間4億~5億円程度だが、5年後には10倍程度に上げたい」としている。
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