積水化学工業(大阪市北区)住宅カンパニーの調査研究機関である住環境研究所(東京都千代田区)は3月25日、「卒FITに関するお客様の意識調査」の結果を発表した。太陽光発電システム(PV)採用から10年間での意識変化や卒FIT後の選択について明らかにするために実施したもの。
PV採用の満足度を聞いたところ、全体で「満足」(「非常に満足」+「まあ満足」)が84%に達した。満足度はPV容量が大きいほど高くなる傾向にあり、その要因として、PV容量が大きいほど「光熱費削減効果」「省エネ・環境配慮意識の向上」「災害時の安心確保」を実感している様子が窺えた。
PV余剰電力の売電先の変更状況では、PV容量が大きい客ほど卒FIT対策が進んでおり、売電先を変更した割合/変更する意向が高いことが分かった。その理由としては、PV容量が大きい客ほど売電単価の低下による影響がより大きくなることが考えられる。
蓄電池による余剰電力の自家消費について聞いたところ、PV容量が大きい客ほど卒FIT対策として、蓄電池設置率/設置意向が高い傾向にあった。PV容量が大きい客ほど環境配慮や防災への意識が高く、蓄電池設置への積極的な動機となっている様子が窺えた。
同調査は、2009年度にセキスイハイムの新築住宅を建築、PVを設置し、2019年度に卒FITを迎える客を対象としたもの。調査時期は2019年12月20日~2020年1月8日。調査エリアは沖縄県を除く全国。サンプル数は790件。
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