国土交通省は3月24日、産官学の市街地整備関係者からなる「今後の市街地整備のあり方に関する検討会」(座長:岸井隆幸・日本大学理工学部土木工学科特任教授)がとりまとめた報告を公表した。社会・経済情勢の変化や価値観・ライフスタイルの多様化を踏まえた今後の市街地整備において取り組むべき新たな方向性を提示したもの。
同報告では、市街地のあり方について、「機能純化」を基礎とした「合理的な市街地」から「様々なアクティビティが展開される、持続可能で多様性に富んだ市街地」へと大きく変化していると指摘。今後の市街地整備の進め方としては、「公民連携」で「ビジョンを共有」し、「多様な手法・取組」を組み合わせて、「エリアの価値と持続可能性を高める更新」(市街地整備2.0)へと大きく進め方の転換を図る必要があることとした。
また、市街地整備手法について、「スピーディで柔軟な機能更新型市街地整備手法の連鎖的展開」が必要であることを示した。
そのほか、(1)老朽化・陳腐化したビル群の再構築、(2)都市機能立地等の再編の受け皿となる市街地の再構築、(3)防災・減災に資する市街地整備、(4)多様な地域活動との連携、の4つの観点から、市街地整備に関わる者が取り組むべき施策の方向性を提示した。
同省では今後、同報告で示された方向性を踏まえた具体的な取り組みの進め方等について検討を進め、必要な取り組みを行う。
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