国土交通省は3月13日、「大規模盛土造成地対策検討会」の報告案を発表した。市町村において2022年度末までに第二次スクリーニング(現地踏査・優先度評価)計画の作成を完了させる他、コンパクトシティ計画などにおける居住誘導区域内の事前対策を優先的に行う。
第二次スクリーニングの計画策定には2019年9月時点で市町村の約32%が着手済みで、2020年度末には約51%に達する見込み。2022年度末までに計画策定を完了させる方針とした。居住誘導区域内の大規模盛土造成地の事前対策を優先して実施。立地適正化計画の中で宅地の安全確保に取り組む。
大規模盛土造成地マップの公表率は3月末には100%完了の見込みとなっている。盛土造成地はこれまでの大地震でも崩落などの被害が大きい。2011年の東日本大震災では宮城県仙台市で約5000件、2016年の熊本地震では熊本県内で約1万5000件の宅地被害が発生している。報告書では事前の対策工事が人的被害防止の他、早期復旧と復旧のコスト削減にもつながるとしている。
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