ヤマイチ(富山市)は4月、JIS対応測定が可能な小型気密測定器「Dolphin2 JIS対応測定版」の提供を始める。製造はEOM(浜松市)。
2019年6月に小型気密測定器の販売をスタート。従来は1400mmあった全長を800mmにコンパクト化し、送風機・測定器とも30%軽量化。本体を床においたまま1人で測定できる作業性と測定精度の高さ(相当隙間面積αAテストで±3%)などから、工務店が自前で気密測定を行える機器として注目をあつめている。
今回の「JIS対応測定版」では、JISが定める最新の気密性能試験方法に準拠した測定ができるようバージョンアップ。JISは2017年12月に試験方法を改正(JIS A2201)。これを受けてIBEC(建築環境・省エネルギー機構)も気密測定技能者養成講習のテキストを改訂している。ただし、同社によると「JIS改正そのものを知らない、または更新講習を受けてもJIS対応測定の内容が難しいために現場では簡易な方法が採用され、JIS対応測定が行われていない実情がある」という。
そこで、手間がかかる、難しいといったJIS対応測定のイメージを払しょくし、簡単な操作をめざした。具体的には、圧力差30秒平均、温度測定、圧力差安定確認、測定値補正、3回測定平均など、JIS測定が求める7項目以上を自動処理し、作業を省力化。IBEC報告書と測定結果(Excel)をUSBメモリに記録することができる。
77万8000円〜(本体、メンテナンス1年保証)。5年延長保証もオプションで用意。なお、すでに「Dolphin2」ユーザーの場合は無料でバージョンアップが可能とする。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。