国土交通省は3月10日、「建築物リフォーム・リニューアル調査報告」の2019年度第3四半期(2019年10~12月)受注分を発表した。リフォーム・リニューアルの受注高は前年同期比0.5%増の3兆341億円。消費増税の影響が少ない非住宅は12.2%増の2兆1830億円だが、住宅は20.6%減の8511億円の大幅なマイナス。住宅は2017年度以降、2018年度第1四半期の8012億円に次ぐ低さとなった。
住宅の消費増税の影響については、上期と下期の半年単位で算出していた時代で単純な比較はできないものの、前回の増税後の2014年度上期の11.5%減を上回るマイナス。国交省によると1件あたりの受注金額の減少もみられ、それには大型台風による小口修繕の増加の影響もあったという。工事目的は「劣化や壊れた部位の更新・修繕」が166万2776件で、2番目の「省エネルギー対策」の4万6936件を圧倒的に上回っている。
住宅を工事種類別に見ると、増築工事が4.0%減の164億円、一部改築工事は103.2%増の477億円、改装・改修工事が22.2%減の6177億円、維持・修理工事が28.8%減の1694億円。唯一、大幅増となっている一部改築工事は、用途変更やリノベーションのような大規模なもの。
住宅の用途・構造別は木造戸建てが23.5%減の3964億円で、次いでコンクリート系構造の共同住宅が1.5%減の3527億円。発注者は個人が27.7%減の5385億円、管理組合が1.5%減の1185億円。
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