野村不動産(東京都新宿区)と竹中工務店(大阪市)は2月27日、柱・壁などの構造部に木質系構造部材を使用した木造ハイブリッド高層分譲マンション「プラウド神田駿河台」(14階建て、総戸数36戸)の事前案内会を開始すると発表した。
プラウド神田駿河台は、野村不動産が建築主として事業を企画し、竹中工務店が設計と施工を手がける。構造部に国産木材の木質系構造部材、内装材にも国産木材を使用することで、森林資源の循環による地球環境維持への貢献と居住者の健康増進に寄与する居住空間の提供を目指す。住宅棟において10階を超える木造ハイブリッドの新築分譲マンションは日本初という。
建物を構成する構造部材として、中層階(2~11階)には単板積層材(LVL)と鉄筋コンクリート造耐震壁を組み合わせた「LVLハイブリッド耐震壁」、高層階(12~14階)には直交集成板(CLT)を用いた「CLT耐震壁」および耐火集成材「燃エンウッド」を使用。いずれの部材も表面を耐火被覆材などで覆うことなく木肌を現して使用し、積極的に木構造を住宅のインテリアとして視覚化。共用部エントランスの壁や床、住戸内の天井の一部にも無垢の杉材を使用する。
竹中工務店が新たに開発した「CLT耐震壁」と新築初適用の「LVLハイブリッド耐震壁」は、パネルが軽量であることに加え、独自の接合機構により木質パネルの加工が少なく、接合のための金物を用いることなく施工が可能。生産性の向上によるローコスト化が期待でき、将来的に住宅リフォーム等に伴う木質パネルの交換、再配置も可能となる。
「プラウド神田駿河台」の竣工は2021年3月下旬予定。
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