建築系の大規模イベント中止
厚生労働省の加藤勝信大臣が2月20日、同省で開いた会見で、参加者が密集するイベントなどは感染のリスクが高いとし、「開催する必要性を検討してほしい」と言及する事態になる中、建築業界でもイベントや講演などが相次いで中止となっている。日本経済新聞社は3月3日~6日まで東京ビッグサイトと幕張メッセで開催予定だった建築・建材展などを含む「日経メッセ 街づくり・店づくり総合展」の開催中止を発表。3月13、14日と2日間にわたって200以上が出展して開く予定だった「第42回ジャパン建材フェア」(東京ビッグサイト)も「感染リスクを避けるため」として中止が発表された。
全国の工務店各社でもマルシェなどイベントの開催自粛の動きがある一方で、小規模な見学会などについては、マスクの配布・着用、アルコール消毒などを徹底し、完全予約制にするなどして十分な対策を行いながら実施している。
抗ウイルス建材の需要拡大
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、抗ウイルス・抗菌タイプの建材の需要が伸びている。アイカ工業(愛知県名古屋市)は2月上旬、中国の現地代理店を通じて、メラミン化粧板抗ウイルスタイプ・家具用の「ウイルテクト」と、メラミン不燃化粧板・抗ウイルスタイプ・壁用の「セラールウイルテクトタイプ」を大量に受注。同社広報は「それぞれ7200㎡分の大型の注文が入った。使用用途は病院と行政機関」と説明する。
国内からの受注も増加傾向で、通常の約10倍を上回るペースで、生産供給が追い付かず、納期に遅れが出始めるほどになっている。
※【秋野弁護士・緊急寄稿】「新型コロナウイルスによる建材納期遅延への対応」はこちらからお読みいただけます。
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