『新建ハウジング』2月29日号
新型コロナウイルスの感染拡大
住宅業界への影響も深刻化
新型コロナウイルスの感染拡大により、住宅業界への影響も深刻化しています。新建ハウジングでは、この状況を鑑み、工務店への独自の緊急アンケートやメーカーへの聞き取り調査から、工務店への影響、工務店の対応等をまとめた新建ハウジング2月29日号(1~3面)を全文公開いたします。
新型コロナウイルスの感染拡大により中国の生産活動が停滞していることで、水まわりなど一部の住宅設備機器・建材について国内メーカーによる納期の遅れが発生するなど、住宅業界にも深刻な影響が出始めている。本紙が2月21日〜25日に全国の工務店などを対象に行った、新型コロナウイルスの影響の緊急アンケート調査(回答72社)では8割以上が「影響がある」と回答。工期の遅れや着工の先延ばしが起きている状況が明らかになった。
設備機器・建材の納期に遅れ 工期延長や着工先延ばしなど
メーカー各社から遅れの通知
中国の生産活動停止が影響
住宅設備機器・建材の国内メーカー各社は2月中旬、中国での新型コロナウイルスの感染拡大や春節(中国の旧正月)の期間延長などにより、サプライヤーからの部品の供給遅延が予想され、トイレやバス、システムキッチンなどを中心に一部製品の生産・供給に納期の遅れが発生する可能性があると、工務店などに対して相次いで通知を出した。すでにコーポレートサイトで告知しているTOTOをはじめLIXIL、クリナップ、パナソニック、タカラスタンダード、ダイキン工業、永大産業、ハウステックなど多くのメーカーが納期の遅れや受注(出荷)ストップの可能性を知らせている。
まずは顧客(施主)対応を
先の見通しが不透明な中で、今後、事態が長引けば、状況はさらに深刻化する恐れがある。工務店が急いで対応しなければならないのは顧客(施主)対応だ。弁護士の秋野卓生さん(匠総合法律事務所)は、後々のクレームやトラブルを未然に防ぐ意味でも「まずは顧客に状況を告知し、工期変更の合意書を取り交わすことが必要」とアドバイスする。
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