政府は2月25日、電気事業法や再エネ特措法などの改正案を閣議決定した。再エネ特措法の正式名称は「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」だが、「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」に変更。再エネ電力の市場価格に一定のプレミアムを乗せて交付する「FIP制度」を導入する。今通常国会に提出、成立を目指す。
固定価格買取制度(FIT)は、2019年11月から順次終了している。再エネの普及に向けて、FIPの導入で、市場取引と連動した形での支援を図る。プレミアム価格はFITの買取価格同様、入札や調達価格算定委員会などを通じて決める。また、事業用太陽光発電事業者には廃棄費用の積み立てを原則義務化。懸念される大量の太陽光パネル廃棄に備える。再エネ普及に必要な地域間連携線など送電網増強費用を、賦課金によって全国で支える制度を創設する。
災害対策に主眼を置いた電気事業法の改正では、地域の電源を含んだ小型分散型の配電網が、緊急時に独立したネットワークとして利用できるよう、配電事業を法律上位置付ける。またマンションに多い、一括で高圧受電し各家庭など小口需要者に供給するアグリゲーター事業者の法律上の位置付けも行う。
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