国土交通省は2月14日、主要都市の高度利用地等(全国100地区)における昨年10月1日~今年1月1日(2019年第4四半期)の地価動向を調査した「地価LOOKレポート」を公表した。地価が上昇した地区数は前期並みの97地区で、8期連続して9割を上回った。また、上昇地区のうち74地区が「緩やかな上昇」(0〜3%の上昇)となり、全体として緩やかな上昇基調が継続した。
住宅系地区では、前期からの変化が見られず、「錦町」(仙台市)、「福島」(大阪府)、「天王寺」(同)が3〜6%の上昇、「大濠」(福岡市)が横ばい、ほかが0〜3%の上昇となった。
商業系地区では、「太閤口」(名古屋市)、「京都駅周辺」・「河原町」・「烏丸」(京都市)、「下通周辺」(熊本市)の上昇幅が3〜6%から0〜3%にそれぞれ縮小した。そのほか、大阪市の「西梅田」、「茶屋町」、「新大阪」、沖縄県の「県庁前」が前期に続いて6%以上の上昇、「駅前通」(札幌市)、「中央1丁目」(仙台市)、「千葉駅前」(千葉市)、「歌舞伎町」・「渋谷」・「中野駅周辺」(東京都)、「伏見」・「久屋大通駅周辺」・「金山」(名古屋市)、「中之島西」・「北浜」・「心斎橋」・「なんば」・「江坂」(大阪府)、「三宮駅前」(神戸市)、「博多駅周辺」(福岡市)が前期に続いて3〜6%の上昇となった。
上昇の主な要因としては、景気回復、雇用・所得環境の改善、低金利環境による「空室率の低下、賃料の上昇等堅調なオフィス市況」「再開発事業の進展による魅力的な空間・賑わいの創出」「訪日外国人をはじめとする訪問客の増加による店舗、ホテル需要」「利便性の高い地域等でのマンション需要」から、オフィス、店舗、ホテル、マンション等に対する不動産需要が引き続き堅調だったことがあげられた。
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