「新建ハウジングプラスワン」2011年10月30日号では、工務店ネットワークのベンチマーク事例として「協同組合もくよう連」を紹介しました。ここではそのポイントのみを抜粋して紹介します。
もくよう連の名称は「木(もく)と太陽(よう)を生かした家づくり」を推進する小さな工務店の集
まり(=連)という意味を込めて名付けたという。
そんな家づくりを実践する全国の工務店16社が参加し、協同組合形式で運営。事務局は京都市に置く。
規模の拡大は目指さず、価値観を共有でき積極的に学ぶ姿勢をもつ工務店を少しずつ増やしてきた。
活動の中心は、視察研修と、組合員の相互訪問、集熱式ソーラーシステムをはじめとする建材・設備の共同購入だ。
視察研修は、組合員の人脈を生かし、「普通なら見れない建築・会えない人」から学び、議論する機会を積極的につくっている。
たとえば京都の視察研修では、吉村順三氏が設計した名旅館・俵屋の新館に、吉村氏の弟子である建築家・奥村昭雄氏と泊まり、解説を聞き、また実測をし、議論。京町家の代表的な建築「秦家住宅」に建具職人の徳田敏昭氏を招き解説を聞く機会もつくった。
昨年は、建築家・中村好文氏に学ぶ設計塾を開催。中村氏が設計した松山市の伊丹十三記念館などを共に見て回ったり、座学・添削で設計メソッドを学んだ。
こうしたイベントに参加したいという声が多く寄せられたことから、今年10月12日・13日には軽井沢で「ゆるがないデザインを学ぶ」と題した公開視察研修を開催。アントニン・レーモンド氏、吉村順三氏、奥村昭雄氏という、日本の建築に影響を与えた建築家の系譜を、その作品でたどる企画で、レーモンド氏設計の「夏の家」「軽井沢新スタジオ」「聖パウロカトリック教会」、吉村氏設計の「ハーモニーハウス」「メロディハウス」「小さな森の家」、奥村氏設計の「星野山荘」を見学した。
普通は見れない建築・会えない人から学ぶ機会とあって、組合員以外を中心に150人を超える参加があり、大型バス3台に分乗しての視察となった。
●詳細は「新建ハウジングプラスワン」11月号で紹介しています。
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