LIFULL(東京都千代田区)は2月13日、「2020年 九州圏版LIFULL HOME’S住みたい街ランキング」を発表した。九州圏(福岡県)の「買って住みたい街」トップは「西鉄平尾」。2位の「大濠公園」に大差をつけ、初の1位となった。
「西鉄平尾」は交通利便性が極めて高く、以前から人気の高いエリアだったが、2019年に駅周辺でマンション開発が相次いだことが今回の1位獲得の原動力となったと分析する。福岡県では福岡市の中心部に位置するエリアが毎回上位をほぼ独占。比較的コンパクトにまとまっている福岡市内でも、とりわけ交通利便性と生活利便性が共に高いところに人気が集中する傾向があるとする。なかでも福岡市営地下鉄空港線の駅は人気が高く、2位「大濠公園」、3位「唐人町」など6駅がベスト10入り。利便性だけでなく将来の資産性も含めたニーズが顕在化しているとする。
「借りて住みたい街」は「博多」が3年連続の1位。2位は「高宮」、3位は「西鉄平尾」となった。福岡市中心部での賃貸ニーズは、博多駅周辺と天神エリア周辺が二大人気エリアとなっていることが明らかだとする。「博多」以下、人気の福岡市営地下鉄空港線は、7位「姪浜」、8位「西新」、9位「東比恵」、10位「大濠公園」と5駅がトップ10入り。さらに、2位の「高宮」を筆頭に、5位の「井尻」までが西鉄天神大牟田線の駅で、16位の「薬院」、20位の「雑餉隈(ざっしょのくま)」など、上位30位までに6駅がランクイン。並行するJR鹿児島本線の14位「竹下」や25位「笹原」など同一エリアの駅を含めると、福岡市内南部から久留米市にかけての比較的賃料水準が安定したエリアにも、支持が集まっているとする。
「買って住みたい行政区」は「福岡市中央区」が2年連続の1位。福岡市のみならず、九州圏・西日本有数の経済規模を誇る行財政の中心地のため、居住ニーズも極めて高く、また東京や大阪からのセカンドハウス需要も旺盛で、突出した人気を誇っているとする。2位以下は「博多区」「東区」「南区」「早良区」と5位までが福岡市内の行政区となった。福岡市以外の行政区では、「久留米市」が6位、「北九州市小倉北区」が8位に登場。共に一定の事業集積性があり、生活利便性も確保されているため根強い支持があるとする。
「借りて住みたい行政区」のトップは「博多区」。2位「中央区」、3位「東区」と続いた。11位までは順位も含めて前回と同じ結果となっており、交通利便性と生活利便性などの条件を考慮すると、福岡県内で賃貸ニーズが多くあるのは、これら上位の行政区にほぼ限られるとする。特に上位3区にはJR線・地下鉄線・バスなど交通手段も多数用意されていることからニーズが集中しており、福岡市内の交通利便性と賃貸ニーズはほぼ比例していることが明らかだとする。
調査期間は2019年1月1日~12月31日。同社が運営する不動産情報サイト「LIFULL HOME’S」で住まいを探すユーザーの検索・問い合わせ数をベースにランキングを作成。九州圏は福岡県を対象とした。
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