住友林業(東京都千代田区)は2月13日、国内初の民間電力取引所を活用し、電力小売りの実証実験を行うと発表した。同社も出資するデジタルグリッド(東京都千代田区)の民間電力取引所を利用し、発電企業から電力を調達し、住宅展示場のモデルハウスに供給。将来は再生可能エネルギーを識別した買い取りを行う方針。
デジタルグリッドによる国内初の民間電力取引所では、発電企業と需要企業のマッチングが行われる。住友林業ではまずはモデルハウス5棟に取引所で調達した電力を使っていく。2月3日から順次切り替えている。デジタルグリッドでは4月以降にどういった手法で発電されたかの電源の特定もできるようにしていき、再エネは10月以降の予定だという。
住友林業は今回の実験でモデルハウスに、再エネによる電力消費によってどの程度CO2排出を抑えたかを可視化する計器を設置。発電源情報をブロックチェーンに記録する実験も並行して行う。同社は2030年までに2017年比でグループ全体から排出する温室効果ガスの21%削減の長期目標を定め、SBTイニシアチブの認証も受けている。太陽光発電システムを設置した家庭にも計器を取り付け、測定した環境価値を買い取るサービスや、電力小売り事業の展開も視野に入れているという。
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