すてきナイスグループ(横浜市)は1月29日、粉飾決算事件を受けた「改善計画・状況報告書」を発表した。粉飾に至った背景として、マンションから戸建て事業へ重点を移していく中で収益が悪化したことを説明。今後は戸建て事業は縮小し既存住宅流通に注力するなど、事業再構築を図る。
報告書によれば2010年以降、マンションから戸建てに重点を移した経営としたものの、戸建て事業のための設立した子会社の収益が悪化。それまでマンション部門が中心で戸建て事業に長けた人材が少なかったことや、注文住宅か分譲住宅か軸足が定まらなかったことなどからうまく運ばず、平田恒一郎前会長らによる不正会計につながったという。
今後は事業の再構築を行う。戸建て事業は新規供給を抑える他、分譲用地の仕入れも慎重に行う。旧体制下での商品戦略や用地仕入れ、工事発注や販売方法など抜本的に見直す。マンションは販売戸数の拡大は目指さず、当面は50~100戸程度の物件を年間2棟程度分譲する、現状規模を維持する方針。既存住宅流通部門については、横浜市・川崎市など同社営業エリアの人口増や同社グループで管理するマンションが多いことから需要が見込める他、ここ数年は戸建てに人員を割いていたことから、社内の配置転換で人員を投入する方針だという。
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