国土交通省は1月29日、「サービス付き高齢者向け住宅に関する懇談会」第3回会合を開催した。高齢者居住の現状について報告があり、高齢者が築古の戸建て持ち家に多く住み、早期に要介護となったり、空き家となったりするリスクが指摘された。
65歳以上が居住する住宅は旧耐震基準である1980年以前築のものが約半数の915万戸を占め、そのうち約710万戸は戸建て・長屋の持ち家となっている。また、バリアフリー化については1995年以前に建てられた住宅では低くなっている。玄関・浴室・トイレに手すりがあり段差のない屋内を満たす、一定のバリアフリー化がなされた住宅は、65歳以上が居住するもので1995年以前では概ね4割以下。それ以降では6割を超え、2011年以降は81.2%に達している。
高齢期に適した住環境でない場合、要介護になるのを早める他、適切な管理が行われないことで相続されず空き家になるリスクもある。国交省では2025年の一定のバリアフリー化率目標を75%としており、高齢者の古い住宅の対応が課題となっている。
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