住宅生産振興財団(東京都港区)と住宅展示場協議会(同)はこのほど、同協議会に加盟する全国の総合住宅展示場のうち、29会場で来場者アンケートを実施。来場者の利用実態や意識の変化、行動への影響などを調査、検証して「総合住宅展示場来場者アンケート2019調査報告書」として公表した。
それによると、来場者の世帯主年齢は35歳~49歳の中年層が46.0%で昨年の41.4%からさらに増え、過去5年で最も多くなった。34歳以下の若年層は昨年より2.0ポイント減り37.3%だった。平均世帯年収は、716万円と過去10年間で最高額となった。若年、中年、熟年(50歳以上)のすべての年代で昨年よりも多くなった。平均建築予算は2430万円だった。年代別では、中年、熟年層は昨年よりも上がったが、若年層は下がった。若年層は平均世帯年収は上がっているものの平均建築予算は下がるという結果になった(下グラフ)。
「住宅計画」については、「子供の成長を考えて」が49.5%と最も高く、依然、子供の成長が一番のきっかけになっていることがわかった。「現在住んでいる住宅が貸家なので」(33.6%)、「現在住んでいる住宅に不満・不便がある」(28.1%)と続いた。実現時期は、1年以内を想定した計画者は減少し、2年以内、2年以上・未定が前年よりも高くなった。
「信頼できる住宅会社」を聞いたところ、「建築実績が豊富な会社」が69.8%と最も高く、「口コミなどで評判のよい会社」(49.6%)、「地元に根づいて実績をあげている会社」(30.1%)と続いた。
「住宅に求めるもの」は、「災害にも安全・安心な暮らし」が70.3%と最も高く、次いで「キッチンや収納など設備の充実」(67.4%)となった。
アンケートは、2019年9月1日~9月23日に実施し、9月4日~10月2日までに回収したアンケートをもとに集計・分析した。アンケート回収数752票、有効回収数は711票、有効回収率33.8%だった。
調査の詳細はホームページで確認できる。
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