積水化学工業(大阪市)住宅カンパニーの調査研究機関である住環境研究所(東京都千代田区)と同所内の生涯健康脳住宅研究所はこのほど、「リフォームによる中高齢者の健康効果の調査」を実施し、その結果を発表した。LDKリフォームの前後で生活状況や心身の変化があったかを10項目で質問したところ、キッチンを含むLDK全体をリフォームした人では、「調理が億劫だと思う」が5.2点から2.4点に減少。一方、「気持ちが明るい」「生活が楽しい」「モノを片付けやすい」「親族・友人などを招きたい」といった項目では良い影響が見られた。
断熱リフォームの前後では、快適性が増したリビングに家族が集まりやすくなり、会話も増加したことがわかった。「寒さ・暑さを感じること」が、リフォーム前は6.3点だったのに対しリフォーム後は3.3点に減った。
玄関まわりリフォームの前後の変化を尋ねたところ、「外出するのが楽しみ」「友人・知人との交流を積極的にしたい」の2項目で点数が増加。玄関リフォームで安心して外出できる環境が整ったことで、周囲との付き合いにも積極性が生まれたと考えられるとする。
水まわり(洗面・浴室・トイレ)リフォームの前後の変化を尋ねたところ、「入浴が楽しみ」「安心して入浴できる」「浴室掃除がしやすい」「リラックスできる」「気持ちが明るい」「生活全般に活気がある」「目覚めがよい」「寝つきが良い」の8項目で点数が増加した。
調査期間は、2018年8月19日~9月9日。調査対象は、セキスイハイムに居住する中高齢者で、2017年~2018年にリフォームを実施した人。有効回答は54件。リフォーム前後の生活状況について主観評価(0~10点の10段階)で回答してもらい比較を行った。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。