矢野経済研究所(東京都中野区)は今年8~10月、メーカーと商社を対象に、建築や車の窓ガラスに張るウィンドウフィルムの市場調査を行った。
調査結果から、2011年のウィンドウフィルムの国内市場規模見込みは1670万m2で、前年比1.5倍に拡大すると予測。このうち3月に発生した東日本大震災と相次ぐ電力不足の影響から、建築用フィルムの需要が急拡大したとする。3~4月にはガラス飛散防止フィルムが、5~9月は日照調整・遮熱機能をもつ省エネフィルムが大きく伸び、建築用全体では前年比で153.5%と見込む。
また、09年には約30万m2だった断熱フィルム需要が、10年には45万m2、11年(見込み)は67万m2と順調に拡大していると指摘。同社は「既存の断熱フィルムは可視光線透過率が30~40%と低いものが多く、室内が暗くなるため節電効果が発揮されない」とし、「断熱性と透明性を兼ね備えた透明断熱フィルムの開発が今後の市場拡大のカギになる」とする。
この調査を「20111年版ウィンドウフィルム市場の展望と戦略」としてまとめ、10月14日に発刊。A4判94頁で16万8000円。
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