セメントおよび建築資材の製造・販売を手がけるタイ最大手集団サイアム・セメント・グループ(SCG)のザ・コンクリート・プロダクツ・アンド・アグリゲート(CPAC、タイ・バンコク)とエプコ(東京都墨田区)およびタイ三井物産の3社は12月6日、タイにおけるBIMを活用した建築バリューチェーンの効率化に向けた協創に関する覚書を締結した。
3社は今後、BIMを活用した建築分野に関わるデジタルトランスフォーメーションの共同実証を行い、建築設計から資材のプレファブ化、工事施工、物流、アフターメンテナンスに至るまでの建築バリューチェーン全体の効率化に向けた取り組みを進める。また、タイ政府が主導する「タイランド4.0」などスマートシティー実現に向け、新しいビジネスの研究やパイロットプロジェクトを共同で実施する。
CPACは、建築の構造躯体などに使用されるプレキャストコンクリートなど、セメント製品を中心に幅広い事業分野をカバーする。今回の覚書を通じてデジタルトランスフォーメーションを進め、建設部門やBIM・プレハブなどの建設技術に関連する新しいビジネスの機会を求めていく。
エプコは、ITを活用した建築バリューチェーン全体のトータルマネジメントを強みとし、BIMなどを使用した建築設計や設備設計、省エネルギー分野の設計などを手掛ける。また、建築資材のプレファブ加工情報を自動生成し、製品メーカーの工場と連動した資材のプレファブ化から現場への配送管理までを担う。さらに、入居後のアフターメンテナンスで建築時に作成した設計データベースを活用し、24時間365日のコールセンターサービスを提供する。
タイ三井物産はSCGの長年の戦略的パートナーとして、建築材料ソリューションおよび省エネソリューションに関連する新しいビジネスの創出に関わる。
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