エヌ・シー・エヌ(東京都港区)は11月25日、2020年3月期第2四半期決算説明会を開催した。木造耐震設計事業については、住宅分野は見通しを下回ったが、中大規模木造建築(非住宅)は好調に推移した。
同期の構造計算出荷数は、非住宅40棟 住宅798棟の合計838棟で、前年同期の実績839棟(非住宅24棟 住宅815棟)と比較し1棟減った。構造加工品出荷数は810棟(非住宅30棟 住宅780棟)で、前年同期の実績802棟(非住宅18棟 住宅784棟)と比較し8棟増えた。いずれも非住宅分野の棟数が増加し売り上げに貢献した。
木造耐震事業の売上高は31億5700万円、その他事業で1億4900万円となった。全体の売上高は33億600万円、営業利益は1億2900万円だった。通期見通しの69億3500万円に対し、進捗率は47.7%だった。
2023年3月期に売上高100億円をめざす同社は、非住宅分野を拡大する方向に舵を切る。
2018年3月期は、住宅分野が同社の売り上げの89%を占めていた。同社の独自技術である「SE構法」のネットワークソリューションを強化して住宅分野の売り上げも伸ばしながら、非住宅分野の売り上げの構成比率を8%から30%まで引き上げる目標を掲げている。
同社の主力である構造計算は、500m2以上の木造非住宅では必須であり、SE構法だけでなくCLTや木造在来工法を含む中大規模木造建築物の構造計算の需要はますます拡大すると予測する。
「プレカット業界では構造計算が売り上げの決め手という声が上がっている」と業界ニーズの高まりを同社の田鎖郁男社長は強調する。
また、2021年4月からの省エネ基準適合説明義務制度の開始にあわせ、2023年3月期までに省エネ計算1万戸をめざす。
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