リビン・テクノロジーズ(東京都中央区)は11月26日、同社が運営する不動産関連の比較査定サイト「リビンマッチ」を利用した30歳以上の男女204人を対象に実施した「空き家の問題・対策」についての調査結果を発表した。それによると、自宅近所に空き家が「ある」と答えたのは41.7%だった。「ある」と答えた人にその空き家をどう思うか聞いたところ、43.5%が「特に何とも思わない」と回答。「もったいない」(34.1%)、「危険」(11.8%)、「不快」(9.4%)と続くものの、半数弱の人が近所の空き家に関心がないことがわかった。
空き家のもたらす問題については、近所に空き家がある人の47.1%、ない人の55.5%が「草木が伸び放題で邪魔」と答え、ともに1位となった。空き家のある人は「景観の悪化」(36.5%)、「衛生環境の悪化」(35.3%)、「建物の老朽化による倒壊の危険」(34.1%)と続いた。一方、空き家がない人は「建物の老朽化による倒壊の危険」が52.1%と半数を超えたのに続き、「ゴミなどの不法投棄の誘発」(47.1%)、「衛生環境の悪化」(40.3%)と、全体的に空き家問題への不安感が強い傾向がみられた。
なぜ空き家が放置されてしまうのかについては、「売りたいが買い手がつかない」(空き家がある58.8%、ない68.1%)が最も多かった。空き家がある人は「貸したいが借り手がつかない」(40.0%)、「処分すると持ち主の負担が大きい」「相続人が居住しない」「活用の仕方がわからない」(ともに30.6%)と続いたのに対し、ない人は「更地にすると税額が増える」(35.3%)、「処分すると持ち主の負担が大きい」(33.6%)、「相続人が居住しない」(28.6%)となり、近所に空き家がある人とない人の間に考え方のズレが生じていることがわかった。
有効だと思う空き家対策には、「税法改正・税制優遇」(11.3%)、「行政介入・買取」(10.8%)などがあげられた。そのほか「行政が買い取り、外国人や大家族に格安で貸す」(空き家あり)、「行政による強制解体と土地没収」(なし)、「不動産関係の手続き及び税金に関するルールの簡易化」(あり)などの回答がよせられた。「わからない」は18.6%だった。
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