ダイキン工業(大阪市北区)はこのほど、アフリカの未電化地域でIoT技術を活用した電力サービス事業を展開する東京大学関連ベンチャーのWASSHA(ワッシャ、東京都文京区)と、タンザニア連合共和国におけるエアコンのサブスクリプション事業化に向けた実証実験を開始した。
同実験では、タンザニアにおけるWASSHAの事業ノウハウと人材・販売店網を活用し、ダイキンの高効率エアコンを小規模店舗や一般家庭にサブスクリプション方式で導入し、事業性を検証する。ユーザーの初期費用を抑え、未成熟な小規模市場でも収益を上げられるビジネスモデルの構築を目指す。
実証期間は今年11月から来年2月の3カ月間。エアコンのサブスクリプション事業を企画するとともに、モバイルマネーを使った決済システムを構築し、2020年度に本格事業の開始を目指す。
両社の協業は、昨年12月に締結した東京大学との産学協創協定のテーマである「ベン チャー企業との協業を通じた新たな価値の社会実装」の取り組みで実現したもの。ダイキンは、世界のスタートアップ企業を対象に2024年までの5年間で110億円の出資枠を設定しており、第1号案件として、WASSHAに3億円を出資している。
WASSHAは、タンザニアを中心としたサブサハラ・アフリカの未電化地域でLEDランタンのレンタルによる電力サービス事業を展開。都市部近郊から電気が通っていない村落部に至るまで、生活品などを扱う小型店舗のキオスク網を全土に張り巡らし、使う分だけ先に支払う「Pay As You Go」の仕組みでLEDランタンを提供している。
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