新建ハウジングプラスワン2011年10月号では「住宅ネットワーク2011」と題し、住宅ネットワークの現状とこれからを追いました。基本は、住宅ネットワーク本部にアンケートを依頼しその回答を編集部で編集したもので構成しています。ここではこの特集の巻頭言を掲載していきますが、以下はその2回目です。1回目はこちらからご覧下さい。
2 低価格商品と高額商品のとらえ方
低価格商品の現状と課題
今回の住宅ネットワーク本部へのアンケートでは「低価格商品の展開を強化する」との回答も目立った。
折からの住宅取得層の若年化と予算低下、価値観変化に対応するもので、これらに悩む会員の声が本部の対応を加速させている。
低価格化に向けたネットワークの支援策としては
1 規格住宅商品の提供
2 高コストパフォーマンス資材の提供
3 経営・家づくりの合理化支援
4 販促などの共同化
5 中古住宅ビジネスサポート
—などがある。
規格住宅商品は使い方と提案の仕方、利益確保が難しく、そこまで指導しなければ会員の体力をかえって弱めることになりかねない。
コスト削減には規格化の徹底が不可欠だが、現場ではどうしても自由設計に流れてしまう。逆に言えば、ここを徹底できれば資材調達・流通面でも大きな合理化が可能になる。
商品開発も難しい。「ローコスト商品」と「高コストパフォーマンス商品」は違う。また「こだわり層向けの低価格商品」と「こだわりなし層向けの低価格商品」も別商品だ。
会員の強みと顧客層をふまえた商品開発が不可欠で、「本部力」が問われるところだ。
そもそも、経営・家づくりの合理化・スリム化がコストパフォーマンスの向上には最も効く。この部分の支援は簡単ではないが、逆に今後の課題であり、本部的には差別化にもなるだろう。
「リフォーム支援/中古住宅支援を強化する」という回答もチラホラだが見られた。
リノベーション/中古住宅スキルを高めれば、新築は単価を落とさず、リノベーション・中古住宅で予算低下に対応することも可能になる。
これも新築と異なる支援メニュー支援スキルが必要となるが、これからの有望分野だ。
※住宅ネットワーク本部へのアンケート結果は新建ハウジングプラスワン2011年10月号に掲載しています。読者以外の方で内容をご覧になりたい方は[試読制度]をご活用ください。
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