国土交通省は11月15日、主要都市の高度利用地等(全国100地区)における7月1日~10月1日(2019年第3四半期)の地価動向を調査した「地価LOOKレポート」を公表した。地価が上昇した地区数は前期並みの97地区で、7期連続して9割を上回った。また、上昇地区のうち69地区が「緩やかな上昇」(0〜3%の上昇)となり、全体として緩やかな上昇基調が継続した。
住宅系では、「宮の森」(札幌市)の上昇幅が3〜6%から0〜3%に縮小したほか、「錦町」(仙台市)、「福島」(大阪府)、「天王寺」(同)が前期に続いて3〜6%の上昇となった。商業系では、「沖縄県庁前」(那覇市)の上昇幅が3〜6%から6%以上、「中野駅周辺」(東京都)の上昇幅が0〜3%から3〜6%にそれぞれ拡大した。
そのほか、商業系では、大阪市の「西梅田」、「茶屋町」、「新大阪」が前期に続いて6%以上の上昇、「駅前通」(札幌市)、「中央1丁目」(仙台市)、「千葉駅前」(千葉市)、「歌舞伎町」・「渋谷」(東京都)、「太閤口」・「伏見」・「久屋大通駅周辺」・「金山」(名古屋市)、「京都駅周辺」・「河原町」・「烏丸」(京都市)、「中之島西」・「北浜」・「心斎橋」・「なんば」・「江坂」(大阪府)、「三宮駅前」(神戸市)、「博多駅周辺」(福岡市)、「下通周辺」(熊本市)が前期に続いて3〜6%の上昇となった。
上昇の主な要因としては、景気回復、雇用・所得環境の改善、低金利環境による「空室率の低下、賃料の上昇等好調なオフィス市況」「再開発事業の進展による魅力的な空間・賑わいの創出」「訪日観光客の増加に対応した旺盛な店舗、ホテル需要」「利便性の高い地域等での堅調なマンション需要」から、オフィス、店舗、ホテル、マンション等に対する不動産投資が引き続き堅調だったことがあげられた。
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