ホンカ・ジャパン(東京都立川市)、TALOインターナショナル(東京都世田谷区)、ゲストハウス(東京都千代田区)の3社は、11月12日に一般社団法人フィンランドログハウス推進協会(FLPA、東京都千代田区)を設立した。フィンランドの高品質なログ材を使用したログハウスを広く一般に普及させることで、日本の住宅品質や消費者の生活の質向上を目指す。同協会の初代会長はゲストハウス代表取締役の上田淳さんが担う。
11月13日~15日まで東京ビッグサイトで行われたジャパンホームショーにフィンランドで建築資材の企画・製造・販売を手掛けるAalto Haitek社との合同ブースを初出展した。協会設立を正式に発表し、フィンランドの林業やログハウスの認知活動をスタートさせた。
フィンランドの林業は、IT化により徹底した持続可能な森林管理が行われている。国内の森林資源データは一元管理され、それを元に生産・伐採計画を策定、森林の成長量が伐採量を上回るように資源量をデータ化している。伐採は、IoT機能を搭載したハーベスターで行い、木材の情報はデータで自動送信され、自動化された最新工場で品質管理がなされる。このような「スマート林業」が、国内の住宅の2割を占めるというフィンランドのログハウス文化を支えているという。上田さんは、「この潮流を日本にも起こしたい」と、今後、協会の認知活動に努め消費者はもちろん国にも働きかけていきたいとしている。
ブースでは、同協会がフィンランドログ(欧州赤松)を一本一本積み重ねたログ壁を、Aalto Haitek社は日本初上陸となる「WLT(ウェーブレイヤードウッド)」で作った壁や建具を展示発表した。WLTは、同社が開発した波層木材で、波型にカットした木材を組み合わせて圧縮強度と張力強度を向上させた集成材。接着剤、添加剤、化学薬品等は一切使用していない。十分な乾燥と波型により強度や調湿性能が高まるという。大型施設や高層の建物、住宅などあらゆる建築物に使えるとしている。
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