一般社団法人住宅生産団体連合会(住団連、阿部俊則会長)の会員ハウスメーカー17社を対象とした「経営者の住宅景況感調査」によると、2019年度第2四半期(2019年7月~9月)の受注金額実績は、前年同期と比較し新築戸建て注文住宅や分譲住宅、リフォーム等の実績は総じて減少となり、第3四半期(2019年10月~12月)の見通しも減少すると見込む。2018年同期は受注回復傾向にあり受注金額が増加した分、今回は相対的に減少したとする。特にリフォームの受注金額実績がマイナスになったのは10四半期ぶりで、受注見通しがマイナスになったのは、消費税率8%導入により景気が落ち込んだ2014年7月以来となる。
新築戸建て注文住宅の第2四半期の受注金額実績は、前年同期と比較し5%以上悪いと回答したハウスメーカーが12社中9社で、理由は「引き合いは一定量あるものの消費税タイミング後から消費マインドの回復が進んでおらず受注に影響」「先行き不安等により商談の長期化、先延ばしが目立った」など消費税引き上げをうけての駆け込みや反動減もあり、複数のハウスメーカーの受注金額実績が減少した。
新築戸建て注文住宅の第3四半期の受注金額見通しは、前年実績と比較し5%以上悪くなると回答したハウスメーカーが12社中7社で、理由は「回復のための起爆剤が見当たらない」「景気の先行き不透明感が増していることから、状況は厳しい見通し」など、消費税引き上げ後の手控え感等により継続して減少を見込む。
リフォームの第2四半期の受注金額実績は、前年実績と比較し5%以上悪いと回答したハウスメーカーが11社中8社で、理由は「消費税による受注反動減により大口案件が減少し、前年比でマイナス」「設備取り換えリフォームは伸びたが改装リフォームが減った」など新築同様に消費税の影響による減少理由が多い。
リフォームの第3四半期の受注金額見通しは、前年実績と比較し5%程度悪くなると回答したハウスメーカーが11社中6社で、2018年には豪雨等による災害復興需要で受注が好調だったこともあり、2019年の受注額は昨年に届かないと見込む。
調査実施日は2019年10月で、アンケート回答期間は9月19日~10月11日。
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