浜松建設は、カフェや生活雑貨、アパレルなどの店舗が入る建物を配置したビレッジ「風の森」や、住まいの価値観を伝えるホテル事業「風の宿り」など、“暮らし”を軸にした多角化事業を展開している。そんな同社を縁の下から支えているのが、クラウド型の顧客・工事管理システム「建て役者」―。代表取締役の濵松 和夫さんに導入のきっかけや変化を聞いた。
濵松 和夫 氏
浜松建設(長崎県諫早市) 代表取締役
1960年創業。社員数30人。年間新築棟数40棟、リフォーム・リノベーション60軒。「木の家づくり」をテーマに樹木や植栽一体の住宅や店舗を提案し、数々の木造住宅賞、県知事賞を受賞している。自然豊かな森の中にある本社を取り囲むのは、カフェや生活雑貨、洋服などの店舗を配置したビレッジ「風の森」。週末になると県内外問わず多くの人が足を運ぶ人気スポットになっている。
業務標準化ツールとして採用
当社は、住宅事業以外にも飲食やアパレルを展開するビレッジ、暮らしを提案する宿泊業を多角的に展開しています。そこで重要になってくるのが、社内の「情報共有」です。
複数のスタッフが事業部を横断して業務に取り組むと、情報共有が不足してミスが起こりやすくなります。暮らしをつくる責任がある工務店にとって、顧客の信用を落とすミスはあってはならないことです。
当社は約7年前まで、顧客管理やマニュアルを担当部署や個人で管理していました。共有方法や 記入書式を標準化していなかったことから、「この人でないと分からない」といった属人化が起こり、スタッフ間の連携が円滑に進まなかったり、営業に取りこぼしが出たりといった問題が発生しました。この問題をなんとかしたいという思いから、徹底した業務の標準化に踏み切りました。現在は、社員やパートを含め全職種一律で、「建て役者」を活用しています。
情報の一元管理の実現
導入して良かったことのひとつは、情報の一元管理の実現です。図面や設計書、契約書、顧客情報、予定表など、別々のシステムを使用していましたが、煩雑なストレスから解放されました。
また、部署間でスムーズに情報共有ができるようになったため、生産性が向上し、利益に直結するフロントオフィス (営業活動)に充てる時間が大幅に増加しました。
「建て役者」は、地域工務店が行う一連の業務を全てカバーできる機能が備わっています。特に活用しているのは、「日報」、「施工管理」、「取引先への受発注」、「引き渡し後の顧客管理機能」です。必要とする機能を選択し、逆に不要なものは外すなど、自由にカスタマイズすることができるので、 自社に合った使い方ができます。
カフェや生活雑貨、アパレルなどの店舗が入る建物を 配置したビレッジ「風の森」
「建て役者」を使った業務の標準化により、全社員が情報共有している
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