総合マーケティングビジネスの富士経済(東京都中央区)は10月28日、次世代電池として実用化や新たな開発・製品化が加速している全固体型リチウム二次電池の市場調査結果をまとめた「2019電池関連市場実態総調査<次世代電池編>」を発表した。全固体型リチウム二次電池4品目に加え、ポストリチウム二次電池5品目、次世代電池材料6品目、次世代電池応用製品3品目の市場を調査・分析したもの。
全固体型リチウム二次電池(全固体電池)の2018年世界市場は24億円だった。また、2035年の同市場は2018年比1115.5倍の2兆6772億円と予測した。全固体電池のうち日本メーカーが注力する硫化物系は、xEV(電動車)向けで量産化・低コスト化を目指した積極的な開発が行われており、2020年代前半にxEVへの搭載が予想される。xEV以外の用途では2021年頃からセンサー向けなどの小型の硫化物系全固体電池のサンプル出荷が進むとみられる。
そのほか、ポストリチウム二次電池は、リチウムやコバルトといったレアメタルの資源リスクの高まりから開発機運が高まっているものの、2018年段階では市場形成されておらず、市場拡大は2030年以降の見通し。2035年の市場規模は268億円と予測する。レアメタルフリーであるナトリウムイオン二次電池が実用化に最も近いとみられている。
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