すべり支承免震装置向け耐火被覆システムを新発売

　日本インシュレーション（大阪府大阪市）は、弾性すべり支承免震装置向けの耐火システム「めんしんたすけ-Ｓ」を発売した。

　弾性すべり支承免震装置とは、積層ゴムによる免震装置“すべり支承”をはさんで上下どちらかに“すべり板”を設置。小変形時には普通の免震装置と同じように免震ゴムが揺れを吸収し、大変形時には“すべり板”が免震ゴムの上を滑ることで建物が大きな揺れに耐えられるようにするしくみ。

　今回の新商品は、この免震装置の積層ゴム部分を火災から守る耐火被覆システム。免震装置をボックス状に覆う固定パネル型で、スリット部には熱膨張性の耐火ゴムシートを配した。通常、すべり板を取り付けた側の柱幅が大きくなるため、すべり支承をはさんで上部構造体のほうが下部より大きくなると、免震ゴムは下方からの火災熱の影響を受けやすくなる。そこで、底面パネルの耐火層を側面より厚くする工夫もほどこしている。

　同社では、財団法人建材試験センターによる品質性能試験を実施。３時間の加熱でも積層ゴム表面部の温度は１５０度以下だった。