日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協、東京都千代田区)は10月18日、木耐協に耐震診断を依頼した人を対象とする「耐震診断実施者アンケート調査」の結果を発表した。
「耐震補強工事を考えにくい(実施しなかった)」要因について調べたところ、「補強費用が高い」が43.9%で最多回答だった。次いで「地震が来たら仕方が無い」(27.03%)、「耐震性が十分だった」(15.99%)、「建て替えを検討」(13.08%)となった。診断した住宅の旧耐震/新耐震の内訳による回答数をみると、旧耐震の2割が耐震補強工事でなく「建て替えを検討」と回答していた。
また、今後の耐震補強工事を検討しているという回答者に対して、「耐震補強工事にかけられる予算感」を聞いたところ、検討者の約半数は「100万円未満」を想定しており、「200万円未満」まで含めると約8割となった。旧耐震/新耐震で比較すると、新耐震の方が工事金額を低めに考える傾向があった。
回答者の年代別内訳をみると、若い年代ほど耐震補強工事の予算にシビアであり、「100万円未満」の割合は、80歳以上で49%だったのに対し、50歳未満では87%と約40%の差が見られた。
検討者の予算と実際の補強工事金額の金額帯別割合を比較すると、「100万円未満」の割合は予算で52%だったのに対し、工事金額では28%と24%の差があった。「200万円未満」の割合は、予算で79%だったのに対して工事金額67%と、その差は12%まで縮小した。
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