国土交通省は9月30日、2012年度予算の概算要求を公表した。住宅関連では、低炭素・循環型社会の構築を柱として、住宅のゼロエネルギー化など省エネ化の推進や地域材を活用した木造住宅の生産体制の整備、中古住宅流通・リフォーム市場の活性化のための予算を要求した。
項目として目を引くのは、ゼロ・エネルギー住宅の推進に向けた取り組みの強化だ。住宅市場における省CO2化を後押しするため、ゼロ・エネルギー住宅などの先進的な取り組みに対して重点的な支援を行う事業を盛り込んだ。また、こうした省エネ性の高い住宅の取得を後押しするために、住宅金融支援機構のフラット35Sの当初5年間の金利引き下げ幅を拡大する措置も要求する。
木造住宅については、「地域型住宅」のブランド化を進めるために、地域の生産体制整備を支援する。原木供給者や製材工場、流通事業者、建築士、中小工務店などが連携して行う長期優良住宅建設に対して支援を行う。企画・仕様や積算、施工、維持管理など生産過程をルール化し、地域ごとに低価格で長期優良住宅を供給できる体制を整えるのが狙い。
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