経済産業省は9月19日、再生可能エネルギー主力電源化制度改革小委員会を開催し、2020年度末までにFIT制度を抜本的に見直すことに伴って「FIP制度(Feed in Premium)」を導入するにあたっての論点を示した。
FIP制度とは、発電した電気を卸市場や相対取引で自由に売電することをベースに、あらかじめ決めた「FIP価格」と参照価格との差(プレミアム分) を上乗せする仕組み。参照価格は市場価格を平均したもの。市場での売電収入を超えるプレミアムを付けることで、投資を促す。
30分ごとに変動する参照価格に応じて、プレミアム分が随時増減する「完全変動プレミアム(割増金)型FIP制度」と、プレミアム分を全期間にわたり固定した「全期間固定プレミアム(割増金)型FIP制度」の中間になるFIP制度の構築をめざす。
「完全変動プレミアム型FIP制度」はプレミアムが変動しFIP価格は一定、「全期間固定プレミアム型FIP制度」はプレミアムが一定でFIP価格は変動する。
中間型FIP制度では、参照価格を変更する期間を1カ月~1年にしてプレミアム分の変動頻度を減らすことで、全期間固定型プレミアム型FIP制度よりもFIP価格は緩やかに変動するため、投資インセンティブを確保しつつ、再エネ事業者に対して市場を意識した行動を促す。
新たな制度では、買い取り義務とインバランス特例の廃止を進めて、参入障壁を引き下げる。今後、参照価格や変更頻度の設定の仕方等などを検討していく。
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