NPO法人日本FP協会(東京都港区)は9月11日、全国の20代~60代の男女を対象に実施した「消費増税と家計の見直しに関する意識調査2019」(有効回答数=1200)の結果を発表した。それによると、消費増税時に行われる経済対策のうち「住宅ローン減税の3年延長」について、20代の30%が「恩恵を受けられると思う」と予想していることがわかった。全体では15.5%で、年代が若いほど恩恵への期待が高い。
10月に予定されている消費増税について「知っていた」のは96.8%だった。一部商品の税率が8%に据え置かれる「軽減税率」についても87.5%が「知っていた」と回答している。
一方、経済対策の認知率については「キャッシュレス決済でのポイント還元」が77.6%、低所得者や子育て世帯に「プレミアム付き商品券が販売されること」は77.6%と低くなっている。実施が予定されている「自動車取得税廃止」については18.4%、「住宅ローン減税を最大13年間受けられるようになる」は17.8%の認知率だった。
増税後の家計について「非常に苦しくなると思う」は30.8%、「どちらかといえば苦しくなると思う」は46.8%で、全体の77.7%が「苦しくなる」と考えていることがわかった。増税前後に家計を「見直そうと思う」と答えたのは78%にのぼり、見直す対象として「外食費」(49.8%)、「電気代」(44.7%)などがあげられた。
増税前の駆け込み購入・買いだめについて聞いたところ、「しようと思う」と答えたのは36.8%で、女性では42.5%となった。対象となっているのは「ティッシュペーパー・トイレットペーパー」(61.3%)、「シャンプー・コンディショナー」(57.0%)、「インスタント食品」(54.5%)など、日常的に使用する消耗品や長期保存可能な食品だった。
消費税増収分の使いみちとして、納得感がアップするのは「医療制度の充実」(50.3%)が最も高く、「公的年金制度の充実」(45.3%)が続いた。
同調査はネットエイジア(東京都中央区)協力のもと実施された。
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