国土交通省は8月22日、北海道胆振東部地震から1年が経過するにあたり、広域に被災した場合に備えるための「被災宅地危険度判定広域支援マニュアル」と「被災宅地危険度判定結果の情報共有マニュアル」を公表した。2017~2018年度に、熊本県、仙台市、UR、公益社団法人全国宅地擁壁技術協会等からヒアリングを実施して策定したもの。
「広域支援マニュアル」は、地震発生後、直ちに被災宅地数を推計し、それをもとに必要な判定士を算出することや、判定活動をどのエリアから着手すべきかの判断方法を示す。国やURが広域支援の調整機能を担うこともあり得ることを明記した。
「情報共有マニュアル」は、被災者が復旧の目安に活用したり、被害状況の一覧性をもった整理が可能なように、被災宅地危険度判定の結果を汎用性のあるGISのデータフォーマットで整理する方法を示したもの。実際にエクセルマクロのシステムで入力フォーマットを作成してあり、機能、操作の流れ、入力手順を説明した解説を作成し、このフォーマットをマニュアルとして添付している。
同省は今後、都道府県等からなる「被災宅地危険度判定連絡協議会」とも連携し、より迅速に効果的な被災宅地の危険度判定を実施する。
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