国土交通省は8月20日、第14回国土管理専門委員会において、地域の放置土地の新しい管理の枠組みである「土地管理構想」について議論した。多くの放置土地がある地域について、放置すべきではない土地を類型化し、土地管理構想を作成する。
土地管理構想は、放置以外の選択肢をとることが困難な土地が数多く存在するの中、放置し続けることで地域に深刻な影響を与える土地を、地域住民と行政等が中心に管理する新たな構想である。
国がベースとなる、土地管理構想をまとめ、地方自治体や地域に対し土地管理に必要な視点を明らかにする。国の構想を都道府県が保管する。土地管理構想の策定にあたっては、国民のレクリエーションや生物多様性の保全、鳥獣害、防災、文化的景観(文化的価値)、観光・地域づくりなどの多様な視点を盛り込む。
市町村は、国や都道府県の土地管理構想を踏まえ、地域が放置土地を管理しやすいように、放置による悪影響が出る土地を地図に落とし、土地管理のあり方を示す「市町村管理構想図」を作成する。
地域は、国や都道府県の土地管理構想および市町村管理構想図を踏まえ、従来どおりの方法で管理を行う土地や新たな方法で管理を行う土地、必要最小限の管理を行う土地に分けて、土地の管理方法を明示する地域管理構想図を作成する。
今後、11月、12月に会議を開催して国土利用計画との兼ね合いを踏まえて議論を進め、12月には管理構想の最終案を提出する。国や県等の管理構想施行開始日は、今後の議論による。
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