4月から公庫証券化ローン(新型ローン)につなぎ融資が使えるようになる。公庫が認定した完成保証をつける必要があるが、請負業者の代理受領が可能で、使い勝手が良くなる。公庫証券化ローンは利用が低迷しているが、つなぎ融資の開始で改善を図る。
公庫証券化ローンは、公庫が民間金融機関のローン債権を買い取り証券化を支援することで、民間でも長期固定ローンを提供できるようにするしくみ。現在112の金融機関が参加している。
金利は固定で2・85%から4.0%と幅があり、通常の公庫融資のほうが有利な場合も多い。また、民間金融機関が短期低利融資に注力していることもあり借り手もそちらに流れていることから、利用は低迷している。さらに、通常の公庫融資で行われていた上棟時の中間金交付がないため、つなぎ融資の手配が必要なこともネックとなっていた。
このため住宅金融公庫では4月から、公庫が認定した完成保証制度を利用する場合に限り、つなぎ融資の実行を可能にする。つなぎ融資の実行時期については、出来高とリンクする必要がないため、着工時に利用することも可能になる見込みだ。
完成保証制度には認定要件が設けられており、それを満たすものしか認められない。具体的には、事故(倒産時)に工事引き継ぎを行うこと、増加工事費用と前払い金を保証することなどが挙げられている。また、完成保証を行う機関についても、法人であること、適切な自己資本があることなども要件が設けられている。
公庫では制度の認定作業を行っているが、具体的な申請案件はまだないという(2004年3月24日時点)。
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