全国林業協会(会長:中島篤㈱金沢ハウジング社長)は2月28日、千葉市内のホテルで設立総会を開き、正式に発足した。国内の森林所有者・林業家、製材業者、工務店、消費者をつなぐしくみ構築の一環。地域ビルダーの㈱金沢ハウジング(千葉県千葉市)と、その取引業者が中心となって組織づくりを進めている。国産材の安定供給を図ることで、森林の再生や活性化に貢献することがねらいだ。
(株)金沢ハウジングは栃木、鹿児島など全国の木材産地とのネットワークを構築。特許技術の乾燥方法(スーパーJドライ・丸天星工業)を導入し、含水率を15%程度に管理したムク材を産直で使っていける体制を整えてきた。需要をさらに拡大することで丸太のきり出しから製材、乾燥までの工程を効率化。安定的な価格・納期で国産材を活用していきたい考えでいる。
昨年はFC本部「エンゼルハウスBPS事業部」を立ち上げ、工務店のグループ化にも乗り出したところ。会員にはヒノキ・スギ・カラマツのKD材を割安に供給するとともに、独自工法の提供や営業支援も行って受注を手助けする。需給情報を正確に把握し、構造材であればプレカット含み約2週間で納品。坪30万円台前半のヒノキの家といった企画商品も用意する。
同社ではこうした取り組みとあわせ、山元に利益を還元できるしくみも構築中。FC本部や会員、取引業者が森林の手入れに必要な資金を負担しあい、山づくりをテコ入れしようと考えている。当日スタートした全国林業協会を母体にして、趣旨に賛同する林業家の組織化を進めていきたい意向だ。中島会長は「経済活動のなかで取り組むことが必要。流通革命をおこし、もっと国産材をアピールしたい」と語った。
■金沢ハウジング TEL:043-226-3888
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