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新産住拓(熊本市、小山英文社長)は、家づくりにおいて施主の安心感や納得感をこれまで以上に高めるため、基本設計について、直接の設計担当者とは別の、外部の設計事務所と社内の設計者6人で構成する検討会議で「第2の意見」を求めるセカンド・オピニオン制度を8月から本格導入する方針を固めた。複数の専門家による客観的な意見や改善案を生かすことで設計の質が向上するだけでなく、トラブルを未然 に防ぎ経営上のリスク回避にもつながる。自社が手がける全住宅に適用する。
トラブル防ぎ、経営リスク回避
同社のセカンド・オピニオンは、施主と基本設計を基にした請負契約を締結後に実施する。設計担当者は施主との基本設計を終了後、外部の設計事務所と自社の設計者6人で構成し、社内に常設するセカンド・オ ピニオン会議に資料を提出する。具 体的には、設計図・配置図・各階平面図や仕様概要書、概算費用に加えて、◇設計についての18のチェック項目 ◇設計のポイント ◇施主の家族構成 ◇施主の強い要望 ◇申し送り事項—を記入した「サマリーシート」を資料として提出する。週1回開催される同会議でフリーディスカッションやチェック項目の審議を行い、約2週間後に設計担当者へその結果をまとめて「提案書」として回答。設計担当者は提案書を基に施主に再説明し、設計の再検討を実施する。その後、合意を経て実施設計に移行する流れだ。同会議で出される意見や議論については、公正・中立性を担保するため個人が特定されないよう匿名化を図る。
同制度構築については、医療分野で普及しているセカンド・オピニオンの仕組みに着想を得た。構想から約1年をかけ、企業における組織・体制づくりに詳しい芝浦工業大学の蘆澤雄亮助教の協力をあおぎ制度を構築した。蘆澤さんは同社の制度について「第三者視点を活用した設計レビューは大量生産品の現場では当たり前に行われているが、個別の住宅設計に適用するのは珍しい。コストや手間はかかるが、設計者や企業の技能・資質向上、施主とのトラブルの未然防止など、様々なメリットがある」と説明する。
家づくりのトラブルを回避するうえで重要なのが、施主と設計担当者が基本設計を進めていく上での「合意形成」と「チェック体制」だ。新産 住拓には7人の設計者が在籍してい るが、・・・・
⇒ 続きは、最新号『新建ハウジング タブロイド版 7月20日号』に掲載しています。
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