換気扇メーカーの日本電興(東京都品川区)は、北見工業大学流体制御工学研究室との共同研究により、サイクロン式の給気フード(CY-100-MG)を開発。主に第一種換気システム向けに販売している。
強制給気する第一種換気システムは、外気といっしょに虫やゴミが吸い込まれ、本体のフィルターに詰まるリスクがある。そのため頻繁にフィルターを掃除したり、交換する必要があった。
今回同社が開発したサイクロン式給気フードは、独自のサイクロン技術で、給気時に吸い込まれる虫やゴミを除去する。ルーバーと呼ばれる円状に重なって配置された羽根を外気が通過すると、竜巻状の旋回流となり、その遠心力で虫やゴミが外側へ弾き飛ばされるしくみだ。
弾き飛ばされた虫やゴミは下の受け皿に落ち、きれいな空気のみがダクトを通って本体へ送られる。捕集効果は95~99%だという。
また電源を必要とせず、換気システム本体の吸引力のみでサイクロンを起こすため経済的。換気システムのメーカーを問わず設置可能で、新築だけでなく既存住宅への需要も見込める。
取り付けは、屋外にある従来の給気フードと取り替えるだけ。換気システム本体のフィルター交換や掃除も、従来の10分の1に軽減される。
現在の適合パイプは100φだが、今後150φ用も商品化する予定。価格は1個あたり2万2000円(税別)。
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