岡山市の不動産会社、ウェーブハウスが開発し2年前から販売を開始した土地情報のクラウドサービス「土地BANK」を採用する工務店が増えているという。現在、全国35社の工務店で採用されている。
「土地BANK」の特徴は、「大都市の中心部を除いた郊外ないし地方都市」に照準を当て、「土地なし戸建住宅新築の顧客」を対象にした地場工務店に適したサービスであること。木造在来工法の家造りなどを展開するライフデザイン・カバヤ(岡山市)も営業店舗などでフルに活用し始めた。「再来場予約が取りやすい」が同社営業スタッフの評価だ。
開発者は、ウェーブハウス取締役の松岡明さん(ネットデータ社長)。「工務店は土地探しが本来の業務ではないのにこれに掛かりきりになる一方で、土地を求めるお客様が知る情報さえ知らない場合は初期段階で建築会社の候補から脱落してしまうケースもある」と課題を指摘する。
「土地BANK」はオープンな情報と各社の情報をカスタマイズして顧客にリアルタイムの情報を提供できる。「小さなお子さんを持つご夫婦の住宅地探しには、小学校の学区情報。出店計画を持つ店舗オーナーにとっては地域の人口統計、といった顧客ごとに地域ごとに異なるオープンな情報をレイヤーで重ね合わせて提供でき、住宅建設地選択の判断材料にできる」(松岡さん)。
ビッグデータの集積によってクラウドサービスの世界は日進月歩。「顧客の欲しい情報は後から追加整備することも自由にできるのが便利。ITに強い工務店に活用してほしい」と松岡さん。利用価格は導入時50万円とID使用料(5IDまで)月額4万8000円。オプションなしの全国統一価格。お試し期間は2週間で、IT工務店の代理店希望も受け入れている。問い合わせは、開発・販売を行っているネットデータ(TEL:086-245-9696)まで。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。