国土交通省は6月24日、第7回「長期優良住宅制度のあり方に関する検討会」を開催し、長期優良住宅認定の普及に向け、今後の取り組みの方向性を示す中間とりまとめに向けた議論を行なった。今後の主な取り組みとして、(1)性能表示制度との一体的運用、(2)共同住宅の認定促進、(3)中小企業者の認定取得促進、(4)流通時に評価されるための環境整備、(5)長期優良住宅建設および維持保全等のインセンティブ検討などを進める方針。中間とりまとめは7月中に公表予定。ワーキンググループで認定基準に関する検討を進め、2019年度中に最終とりまとめを行う見通し。
性能表示制度との一体的運用については、(1)性能評価制度の枠組みのもとで長期優良住宅制度の評価を行う、(2)長期使用構造等基準のみを住宅性能評価の枠組みに入れ、それ以外の項目については所管行政庁が審査認定する―の2案が示された。
共同住宅の認定促進については、認定の範囲を複数設定する。具体的には、住棟基準と住戸基準を全住戸が満たす場合、棟として認定し、住棟基準と住戸基準を満たす住戸について住戸ごとに認定する。さらに維持保全の取り組み評価を入れる方針。
中小事業者の認定取得促進に向けては、申請代行事業者の利用を促すほか、認定基準等について事例等で分かりやすく説明する。維持管理事業者等を活用しやすくするなど、環境整備を進める。
流通時に評価されるための環境整備については、同制度の認知度を向上させ、流通量を増加させることを基本方針に、長期優良住宅の良さについてわかりやすく周知する。既存住宅の補助を通じて増改築認定の普及促進を図るほか、増改築しない既存住宅の性能評価制度も検討していく。
認定長期優良住宅の認知拡大のため、認定長期優良住宅マークの作成表示、価格査定マニュアルの普及促進案をまとめた。インセンティブについては、継続審議することとした。
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