パナソニック ライフソリューションズ社(大阪府門真市)は、東京都世田谷区在住の子育て世帯を対象に行った宅配ボックスの実証実験「子育て家族の受け取りストレスを減らせ!プロジェクト」の結果を発表した。「宅配ボックスにより、荷物の受け取りに関するストレスは軽減されたか」を尋ねたところ、全員が「軽減された」と回答。また、「子供の寝かしつけをしている時に無理に出なくてもよくなった」などの要因から、在宅時の荷物の受け取りに関するストレスについても、72%が「軽減された」と回答した。在宅時の忙しい時でも玄関に出て荷物を受け取った理由としては「荷物が大きくて入らなかったから」や「インターホンが鳴ると本能的に出る」といった意見があげられた。
非対面での受け取り率と再配達率の変化としては、宅配ボックス設置後は在宅・不在時に関わらず、30%の荷物が宅配ボックスによって運送業者と非対面で受け取られた。再配達率については、宅配ボックス設置前が34%であったのに対して、設置後は14%に削減した。
再配達による待ち時間(1回あたり2時間と仮定して算出)は、宅配ボックス設置前が1世帯あたり年間約72時間であったのに対し、設置後は約39時間となった。なお、宅配ボックス設置後(12月・1月)の平均総配達数を設置前(10月)と同数として算出した場合の待ち時間は約29時間だった。宅配ボックスがあっても再配達になった要因としては「荷物が大きくて入らなかった」(27.8%)が最も多く、「生もの・クール便」(25.2%)、「宅配ボックスがいっぱいだった」(20.5%)、「宅配ボックスに入れてくれなかった」(12.6%)と続いた。
実証実験のモニターに対して追加で行った調査では、荷物を受け取る方法として「受け取れれば手渡しでなくても良い」という回答が95%で、「直接手渡しで受け取りたい」という回答は5%にとどまった。不特定の人に対して行ったネット調査では「手渡しでなくても良い」が61%、「手渡しで受け取りたい」が39%だったことから、子育て世帯がより非対面での受け取りを望む傾向にあるとする。
調査期間は2018年12月3日~1月31日。世田谷区の子育て世帯で週2回以上宅配便を利用する50世帯(うち9割が共働き)を対象に調査。
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