リニュアル仲介(東京都新宿区)は6月24日、同社が提供する「物件提案ロボ」の利用者を対象に実施した「購入不動産の立地に関するアンケート」の結果を発表した。回答者数は621人。自宅を購入する場所で優先するのは「ライフスタイル」と「リセールバリュー(売却時の価格)」のどちらかを聞いたところ、66.7%が「ライフスタイル優先」と回答した。住宅購入理由は、結婚・出産・子どもの成長など、ポジティブな要因であることが多く、購入時に売却のことまで検討していないケースが多いためと考えられる。
自宅購入の際、駅から徒歩何分まで許容できるかという質問には、54%が「徒歩10分以内」と回答し、「10分以上」は46%だった。このうち、駅から16分以上、もしくはバス便でも許容すると答えたのは22.6%となった。
年代別でみると、20代では「10分以内」が66.7%となり、若い世代が利便性を求めていることがわかる。子育て世代である30代は環境を優先するためか、16分以上やバス便を許容する人が29.3%と、駅からの距離に寛容であることがわかった。60代以上では、5分までが15.8%となり、他の世代よりも突出している。
ライフスタイル優先派とリセールバリュー優先派でわけたところ、「徒歩10分以内」と回答したのは、ライフスタイル優先派が45%、リセールバリュー優先派が57%と、10ポイント以上の差となった。リセールバリュー優先派が、駅からの距離を重視していることがわかる。バス便を許容しているのは、リセールバリュー優先派では6%だったのに対し、ライフスタイル優先派では14%と、2倍以上も多い結果となった。
同社は、既存住宅流通市場の活性化を妨げる要因のひとつに住宅の資産価値の下落があるとして、今回、不動産購入時にどの程度の人が売却時の資産性に配慮しているかを調査した。駅からの距離は住宅の資産価値にもっとも影響を与えるため、駅から近いほどリセールバリューが維持されやすい傾向があるとしている。将来、さまざまな原因で住宅を売却しなければならなくなる場合のことも考慮し、住宅を購入することをすすめている。
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