メルディアグループの三栄建築設計(東京都新宿区)は6月21日、公立大学法人北九州市立大学(福岡県北九州市)との産学協同の研究開発の成果として「集成材(圧縮材)の製造方法に関する特許」を取得したと発表した。
“無限の可能性を秘めた木という素材の新発明、新発見”をテーマに、両者は「国内植林資材の積極活用」に関する研究を実施。今回取得した特許は、集成材の製造コスト低減の可能性を広げるもので、原木(丸太)の状態でも集成材化することを可能にしたほか、従来は同時に行っていた圧縮・乾燥の工程を別工程で行えるようにした。
現時点では、丸太を原料に使った場合、JASの集成材の規格からはずれるため、大臣認定などの取得が必要になることや、圧縮された木材が共通に持つ高湿度環境下における「形状の戻り」に対して十分な実績を重ねる必要があることなどの課題が残るという。
両者は今回の特許技術による製造を確立し、構造材としての製品化を目指す検討を開始したほか、三栄建築設計の資金提供と一部国からの助成金により、同大学ひびきのキャンパス敷地内で実験・研究施設の建設を開始している。
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